CT
近年の歯科用CTにより3次元による画像情報の取得が容易となった。歯科用CTは2次元では得られない情報を得ることができ有用であるが、根管治療におい て必要とされる場面は限定され、欧米でも、「被爆を踏まえ、あくまで従来のレントゲン撮影の情報では不十分な場合のみ用いられるべき」という共通認識であ る。
歯科用CTで得られる情報
- 骨欠損
- 根管の見落とし
- 根の湾曲などの歯の形態、外部吸収など
- 石灰化の程度
- 歯根破折(見えるかも)
- 根管側枝(見えるかも)
ALARA(As low As Reasonably Achievable)の原則
放射線による発ガン等の影響のように「しきい線量」が存在しないと仮定されるリスクに対しては、発生の可能性を少しでも減らす努力が必要である。放射線被爆は「合理的に達成できる限り、できるだけ低くたもたなければならない=ALARA(As low As Reasonably Achievable)の原則」というという考えが国際放射線防護委員会で確立されている。
アメリカ歯内療法学会とアメリカ口腔顎顔面放射線学会の統一見解
全てのX線検査は患者の利益が被爆を上回ると判断された場合に正当化される。X線検査は日常的であってはならない。またコーンビームCT検査は、既往歴の調査と臨床的検査をする前に行なってはならない。コーンビームCT撮影は2次元のX線検査で不十分な場合のみ考慮されるべきものである。コーンビームCT検査は多数歯を検査する場合においては、従来法の画像検査より吸収線量を少なくできる可能性がある。
ヨーロッパ顎顔面放射線学会が定めたコーンビームCTの使用に関する基本原則(直リンク)
Basic Principles for Use of Dental Cone Beam CT
Provisional Guidelines on CBCT for Dental and Maxillofacial Radiology(PDF)
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