根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

260.歯根に細かいヒビが入ったのかもしれない

【Question 260】

不躾なメールで失礼いたします。
先生のご意見を伺いたく、質問させていただきます。
よろしくお願いいたします。

20年程前に右上6番の歯を虫歯治療をし、銀の詰め物をしました。その詰め物が取れ、水がしみて痛み出したので近所の歯科医で受診しました。
虫歯は神経まで行っていたということで神経を取り、根の治療を始めたのが3月下旬でした。
右で物を噛まないようにと注意していたのですが、うっかりクッキーを噛んでしまった際に、もの凄い痛みが走りました。
次の診察の際に先生に伝えたら「歯が折れたのかもしれない、抜歯の可能性もある」と言われましたが、診ていただいたら歯は残せそうだとの診断で、リーマーでゴリゴリ(?)削るような根の治療が続きました。
5月に入り、普段はなんともないのですが、舌で治療中の歯を触ったり、歯ブラシが触れたり、指で軽く叩いてみると「ピクッ」と痛みでるようになりました。
そのことを伝えたら、「根は治っているのに、そのような痛みがあるということは歯根に細かいヒビが入ったのかもしれない。そうなると抜歯するしかない」といわれてしまいました。
なるべくなら抜歯は避けたいのです。
他に治療法はないのでしょうか?

【Answer 260】

根管治療.com の新藤健太郎です。早速ですが本題に入ります。

打診痛という、叩くと響く痛みが出ているようです。抜髄後に起こることがしばしばあります。
根管治療がきちんとなされていれば、徐々に緩和されることも多いのですが、
長期に渡り痛みが続くようだと、治っていない可能性があります。

その場合、歯根破折の可能性もありますが、根管内細菌が取り除けていないかもしれません。
根管充填まで終わっているのあれば、3ヶ月程度経過観察して、打診痛が無くなっていくか観察するといいでしょう。

 

 

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