根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

91.治療中の先生のつぶやきを聞くかぎり、思うように治っていないこと、その原因が分からないことが感じ取られました。

【Question91】

左上前歯1番の再根幹治療中です。
1度目の根幹治療をした歯科とは、別の歯科に行っています。
治療期間は6ヶ月です。

病院に行き、10年ほど前に1度別の歯科で根幹治療を受けている事を伝え、診察がはじまりました。
患部の歯をあけ、膿みをだし、ジェーオープンで数日経ってから、薬を詰めました。
数日すると、歯茎が腫れ上がってきたので、病院へ行くと、再度ジェーオープンからの治療でした。
そのあとは、週に一度、リーマーでの治療後、消毒する薬を詰めて様子をみるという治療の繰り返しです。
週に1度の通院から始まりましたが、根の状態があまりよくならないようで、2週間おかれることもありました。

歯茎は時に少し腫れたり、痛みを伴うこともありましたが、良くも悪くも大きな変化は見受けられませんでした。

段々通院回数が増えるにつれ、直接は言われないのですが、治療中の先生のつぶやきを聞くかぎり、思うように治っていないこと、その原因が分からないことが感じ取られました。

前々回の治療で、症状を落ち着かせる為、次は1か月後に来てくださいと言われました。

そして前回、病院にいって見ると、何の説明もなく担当の先生がかわり、治療が始まりました。

すると、その日に最終的な薬を詰める治療まで進みました。
私はほんとうに良くなっていたのだろうか?と疑問をもちながも、治療が先に進んだ事を喜びました。

しかし、その日の夜から歯茎はぷっくりと腫れ、ずきずきした痛みも伴いました。
2日経っても症状は変わらずだったので、3日目に病院へ行きました。

正直、また同じ治療の繰り返しは嫌だったので、先生に薬で落ち着かせる事は出来ないか尋ねると、即答で開けるといわれ、再びリーマーでの治療になり、また消毒する薬を詰められました。

先生は、今までとったレントゲンを見ながら、レントゲンでみるかぎりはそんなにひどくないのに、何故だろうかとつぶやいていました。

また同じ治療の繰り返しだと思い家にかえると、一度少し引いたように感じた歯茎が晴れ上がり、痛みも振り返しました。

歯茎の腫れは、今までで1番ひどく感じられます。
左鼻だけ、少し鼻水がでたり、つまった感じがするのも気になりました。

次の日になっても症状は変わらずだったので、病院へ連絡すると、出来るだけ早く来てほしいとのことでした。

このまま、この歯科で治療を続けていいのか、他の先生を探した方がいいのか、どうしたらいいのか分からなくなっています。

【Answer 091】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。
お話から察するに、かなり治りの悪い歯かもしれませんね。

前歯ということで、テクニカルエラーは少ないと思われます。除去しきれない細菌が多くいるのかもしれません。

それから根管治療は治療回数に比例して治るものではありません。
治るときは1,2回の治療で治ることが多いのです。

従って、歯根端切除術を検討すべきかもしれません。顕微鏡を使って、手術してくれる病院が望ましいと思います。

お話を聞く限りでは、今通っている歯科医院の先生は根管治療の正しい知識と経験が少ないようです。他の病院を検討すべきかもしれません。


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