根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

173.根管治療する→治らない→再治療するという悪循環になっています

【Question 173】

10年前くらいに神経をとってセラミックをかぶせた右上4番の
歯が時々浮く感じがったので歯医者に相談しました。
レントゲンをとったらくすりが根っこまで入っていないので
骨が腐っているといわれ、セラミックをはずして根幹治療をしています。
もう5ヶ月(間2ヶ月は妊娠中で中断していましたので実質3ヶ月)消毒をしています。消毒の綿はきれいだし、消毒液をかけても泡がでないのでそんなに悪くはないとのことですが、響いたり、痛みがあるので以前通院中です。
一旦痛みが止まったので次の過程のゴム管を入れたのですがまた痛みがでて、また消毒へと逆戻りという過程を二回もしています。

先生は治りが悪いのはひびが入っているかもというのですが、
ちょっとのひびは見えないのではっきり原因はわからない、最悪抜歯といわれました。それだけはさけたいのですが、この先根幹治療がいつまで続くのか、また治るのか不安があります。
治療後の一時的な痛みかもしれないのでこのままもうかぶせてもらってもいいかなという気はしないでもないですが、痛みが引かない場合はまた振り出しにもどるのかなという気もします。

先生はとても丁寧に根気よくやってくださっているので
気の毒なのですが、根幹治療用のハンディ機器などを導入している歯科もしくはセカンドオピニオンで他の歯科にいったほうがいいでしょうか?

【Answer 173】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

根管治療する→治らない→再治療するという悪循環になっています。
本来、根管治療は正確な治療を行い、根管充填まで行ったら、滅多なことでは再治療を行いません。
同じ方法を繰り返しても治る可能性は低いからです。
根管治療の自信が無い先生ほど、何度も治療してしまう悪循環に陥りがちです。そうしているうちに歯がどんどん薄くなっていきます。
通常の根管治療で治らない場合は、外科的歯内療法を行います。
http://www.konkanchiryou.com/page/02surgery.htm

ハンディ機器は、ハブラシで言えば電動ハブラシであり、ハンディ機器を使えば治るというものではありません。
ファイルを回転させて歯を削る器具なので、技術がない先生が使うと余計危ないこともしばしばあります。
歯の治療は設備に目が行きがちですが、一番大事なことは歯科医師を選ぶことです。