根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

132.外科処置は後戻りのできない

【Question 132】

去年根幹治療を致しましたが、歯の根の部分に膿が再発して近くの歯医者に行きました。歯医者さんは歯ぐきを切って膿を出して歯の根を切断するといいました。根の治療のお薬を入れた管をまた再治療しなおすことを願っていたのですが歯医者さんはこれしか手段は無いと言い張って歯の根を撮る手術を受けました。とても残念に思っています。そこで質問なのですがこの歯医者さんの判断は正しかったのでしょうか?歯の薬を詰めた所が原因でなったのではないのでしょうか?もしそれが原因だったらまた膿む可能性はあるのでしょうか?
とても心配です。この歯医者さんは薬を詰め直すのはもう不可能だと言っていました。もあしまた膿めば今度は抜歯しかないといいましたがそれは本当でしょうか?
また今日できあがったジルコニアのクラウンを装着したのですがとてもきつく感じます。この歯医者さんはこれでいいといいました。本当に大丈夫なのでしょうか?近日海外に出張に行くのでとても不安です。
よろしければお返事どうぞお聞かせ下さいませ。お返事心よりお待ちしております。

【Answer 132】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

正しく、精密な根管治療をした上で治らない場合に歯根端切除術を行います。
手術の際は、顕微鏡で見ながら切断面をセメントで埋めます。

もし担当医の先生が正しいステップを踏んで、外科治療に至ったとしたら、判断は正しかったと言えます。
歯根端切除術で予後が悪い場合は、もう一度歯根端切除術をするか、あるいは抜歯となります。
ご心配なさっているように、歯の薬を詰めた所が原因だとすると、外科処置だけ行っても予後が悪い場合があります。

ジルコニアクラウンのコンタクトがきついのは慣れましたか?時間が経つと慣れる場合も多いのですが。

多くの外科処置は後戻りのできない処置です。切る前にセカンドオピニオンを求めたほうが良かったでしょう。

124.外科処置はダメージが大きく、 後戻りがきかないので、慎重に進めたいところです。

【Question 124】

根管治療について
今左奥から2番目と左奥から5番目の根管治療をしていますが、完治の見込みがなく外科手術になりそうです。
2番目は歯が割れているかも知れなくて、5番目は排膿の仕方がハート型を逆さにしたような感じで膿が取れ切れない?らしいです。
外科手術は最終手段として仕方ないのかも知れませんが、今のところでは、ラバーダムは使用しておらず、拡大鏡もほとんど使用していません。
外科手術以外での治療の余地があるのか、また外科手術をしたときのリスクなどを教えて下さい。

【Answer 124】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

奥から2番目ということで、第1大臼歯
奥から5番目は犬歯でよろしいでしょうか?

外科処置が必要かもしれないとのことですが、外科処置はダメージが大きく、
後戻りがきかないので、慎重に進めたいところです。
ラバーダム、顕微鏡を使用していないとのことで、十分な治療ができているかどうかは 判断しかねます。
前歯の外科処置に比較し、大臼歯の外科処置は難しいです。顕微鏡もないところでは治療の成功率も望めません。

外科処置のリスクはこちらを参照ください