根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

【Question 332】

> こんにちは。
> 40代主婦です。
> ご相談よろしくお願いします。
>
> 〔主訴〕
> 右上6番
> 近医にて先5月に抜髄,即日根充。
> 現在,根充から2ヶ月たっている。徐々に軽減する方向に向いているが,咬合痛(自発痛も若干)などが続いている。
> 温度刺激痛もある。
> 食事も不愉快である。
> すでに歯学部付属大学病院に転院。
>
>
> 〔経過〕
> 患歯:右上6番
> 先5月:(近医にて)抜髄,即日根充
>
> 6月上旬:(近医にて)土台入れる
>
> 6月中旬:(歯学部付属大学病院総合初診科にて)オーバー根充(かなりオーバー)の診断。普通のレントゲンで炎症は確認されない。CTなどはやっていない。治療するならば歯根端切除の必要性がある。
>
> 6月下旬:(歯学部付属大学病院口腔外科リエゾン科にて)非定型歯痛も併せて診断。顎や鼻の横などにも痛みが飛んでいるので。
>
> 現在:患歯じたいにも問題があると思われるが,非定型歯痛も絡んでいるので,その痛みが落ち着くまで現在積極的再治療はせずに様子見。
>
> 〔ご質問〕
> オーバー根充の診断をうけています)。
> 根充から2ヵ月たっていますが咬合痛,温度刺激,まれに自発痛が続いています。
> 患歯にも問題がありそうだと担当医は考えているようですが,私が非定型歯痛の要素をもっているので,積極的な再治療には今のところ二の足を踏んでいるようです。再治療で痛みがひどくなる可能性があるので。
>
> 不快症状は徐々にではありますが,悪化することはなく,軽減の方向には向いています。
>
> (質問1)痛みの原因が「オーバー根充そのものによるもの」なのか「感染が絡んでいるか」が考えられると思います。
> 痛みがに出も軽減していったとしても,感染による可能性は否定できないのでしょうか?
>
> (質問2)感染の可能性もあるのに,非定型歯痛が絡んでいるからとそのまま様子見することに問題はないのでしょうか?
>
>
> よろしくお願いします。

【Answer 332】

根管治療.com の新藤健太郎です。
> (質問1)痛みの原因が「オーバー根充そのものによるもの」なのか「感染が絡んでいるか」が考えられると思います。
> 痛みがに出も軽減していったとしても,感染による可能性は否定できないのでしょうか?

いずれも起こりえます。感染が起こっている可能性が高いと思われます。

> (質問2)感染の可能性もあるのに,非定型歯痛が絡んでいるからとそのまま様子見することに問題はないのでしょうか?

1 抗生物質+痛み止め
2 慢性痛に効く薬(ペイン科などでもらいます)

どの薬が今の状態に効くか、観察してください。
投薬による内科的な診断法です。ただ様子を見るより、原因を探る事をお勧めします。

追加ですが、痛みは複合要因で起こる事も多いので、全てが効く可能性もあります。

 

182.自発痛は一向に治まらず毎日痛みます。

【Question 182】

相談させて下さい。

現在、左右下の6番の歯の治療中です。顕微鏡を使用している歯科医院に通院中です。

左下は、6月中頃に抜髄し3回根の消毒の後2週間ほど前に根充しました。
右下は、左下根充の後に抜髄し2回目の消毒の治療を終えた状態ですが、治療中何やら焦げ臭い臭いのする機械を使い30分ほど削るというか何かしていて、明らかに左下の時と違う治療なのですが、「消毒をします」と言っていました。
これは、消毒なのでしょうか。。?まだ冷たいものも温かいものもしみるので神経が取りきれていないのでしょうか?
先週の水曜日に受診しましたがまだ痛みます。

左下の根充済の歯は、まだ自発痛があったので医師に伝えたのですが、神経もキレイにとれているし薬もちゃんと入っているからだんだん痛みも治まると思う。ということで根充しました。
しかし、自発痛は一向に治まらず毎日痛みます。
上の歯が当たらないように削られているので、噛み合わせた痛みとかではなくなにもしなくても痛みます。鎮痛剤も効きません。

医師に伝えたところ、埋もれている親知らずが炎症を起こしているのかも…と言い抗生剤と鎮痛剤を3日間服用しましたが全く良くなりません。

このような状態では、どのような原因が考えられますか?

右下の治療が途中なので、右下が終わらなければ左下は診れないので我慢してと言われたのですが…そういうものですか?

治療の説明もあまりなく、以前に、痛む歯と別の歯の神経を抜かれたこともあり転院も考えていますが治療途中で変えるのも良くないだろうな~と悩んでおります。

【Answer 182】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。

焦げ臭い臭いのする機械を使い30分ほど削る・・・
超音波切削器具でしょうか。顕微鏡を使う場合によく使われます。
右下は治療途中なので、神経が残っていることも考えられます。

左下の根充済の歯は6月に抜髄で、現在自発痛があるのですね。
きちんと治療されているならば、触らずに経過を見るしかないです。
繰り返しの治療は痛みの原因にもなりえます。

右下が終わらなければ左下は診れない・・・ということもないです。
左下の痛みが強ければ、応急処置はすべきです。
ただ、右下を完全に治してから左を治せれば、右側でしっかり咬めるのは確かです。

歯科医としては、「治療の説明がない」と患者に思わる時点で反省すべきところはあるかもしれません。