根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

235.歯を抜くことは避けたいです。

昨年12月から右上5番の根管治療を受けています。
15年くらい前にむし歯で神経を取った歯でした。
歯茎のつけ根がじんじんする感覚があり、歯科の予約をしましたがすぐには見てもらえず、予約を待っている間に鼻の横を押すと鈍い痛みのような感じがし、頬まで腫れてきました。
最初の治療の日は、被せていたものをはずし膿を出しました。
塞ぐことはせず、穴のあいたまま次回の治療を待ちました。
レントゲンをとったところ、膿の袋ができていてそれが想像以上に大きく、5番と6番の間にあり、いずれ6番も細菌に侵されてしまい治療が必要になるとのことでした。実際に6番の歯も浮いた感じがするときがあり、歯茎が赤くなっており、押すと違和感があります。
2回目の治療では根の清掃をし、薬を詰めて蓋をしたのですが、
2日くらい経ち、再び鈍い痛みと頬にまで及ぶ腫れが出てきました。我慢していましたが耐えきれず、蓋を自分で取ってしまいました。蓋をはずせば痛みも腫れも収まり、数日後、予約外で治療してもらいました。
その際、5番の抜歯が最善の治療と言われました。次は歯茎を切除し膿の袋を取除くことですが、膿の袋が大きく6番にも及んでいるので、5番が原因の痛みや腫れは治まったとしても、次は6番も治療が必要になってしまうでしょうということでした。

神経を取らなくてはいけないほどのむし歯にしてしまった自分が悪いのですが、歯を抜くことは避けたいです。
セカンドオピニオンも考えましたが、自分が住んでいる街で何件か歯科を巡って、やっと辿り着いたところなので信用しているのです。
そこで抜歯が最善と言われているので、どうしようもないとは思っていますが、先生のご意見も伺えたらと思いメールしました。
お忙しいところ申し訳ありません。
よろしくお願いします。

【Answer 235】

根管治療.com の新藤健太郎です。早速ですが本題に入ります。

5番の根管治療の成功すれば良いのですが、
・2回の治療でどういった治療がなされたか、
・レントゲンでの病巣の大きさ
・排膿などの炎症の状態
・歯の残りの量
などなど、総合的に判断して抜歯が適当と判断されたのであれば仕方ないかもしれません。

そのほかの選択肢としては、
粘り強く根管治療を続けてみる or
外科的歯内療法を行う(再植を検討しても良い)

などがあります。

抜歯の場合はブリッジになるのか、インプラントになるのか、抜歯する前に検討した方がいいです。

 

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