根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

313.クラウンではなくて大丈夫でしょうか。

【Question 313】

> 虫歯が神経にまでたっしていて、抜髄をしました。その後の処置なのですが、クラウンにしないようです。クラウンではなくて大丈夫でしょうか。また、詰め物なのですが、金やセラミック、ハイブリットセラミックなどのうちどれが良いでしょうか。また、レジンや銀はどうなのでしょうか。自分的には、金にしたいと思うのですが。どうでしょうか。お手数ですが、お返事をおねがいいたします。

【Answer 313】

根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

抜髄後の治療は、クラウン、最低でもアンレーが必要といわれています。歯が割れるのを避けるためです。
しかし、近年は接着する材料の性質も向上しているため、歯の厚みがあれば、接着技術を用いてインレーなどをセットする向きもあります。
インレーの場合は接着しやすい、レジンかハイブリッドセラミックが良いでしょう。

かみ合わせ、咬む力なども考慮します。咬む力が強そうな人、歯を食いしばる傾向が有る人などは、咬頭被覆された補綴物、つまりクラウンやアンレーが良いと思います。

金合金は壊れにくいという特徴があります。

 

 

 

 

 

218.銀の詰め物をセラミックにしようと考えています。

今、銀の詰め物をセラミックにしようと考えています。以前に神経を抜いた歯ですが、レントゲン上少し膿があるとのこと。私としては、こんかん治療の専門医(マイクロ等のある)にお願いしたいと思っています。ところが、近くにある専門医では、セラミックはあまりされていないようで、できれば、こんかん治療と、セラミックの治療を別の病院でしたいです。このようなことは可能でしょうか?また、可能な場合、どちらを先にしたらよいのでしょうか?

【Answer 218】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。

治療の順番としては、根管治療→セラミックを入れる
となります。
1.根管治療を専門医で行った後、セラミック治療の医院に転院する。
2. セラミック治療の医院に行き、根管治療の専門医に紹介状を書いてもらう。

2の方法がスマートかもしれませんね。

病院を選ぶ権利は患者にあります。自分の希望をしっかり伝えれば大丈夫です。

151.クラックから細菌が進入するので、これ以上治療するのは無駄だろうと診断され、抜歯を勧められました。

【Question 151】

オーストラリアに在住しています。治療をこちらで続けるか、日本に帰省してするか迷っています。

炎症のため激痛が続き、二日前に専門医エンドドンティストにより左下第七番の根幹治療を開始しました。クラウンを除去してみると、縦にクラックが入っているため、いずれにしろクラックから細菌が進入するので、これ以上治療するのは無駄だろうと診断され、抜歯を勧められました。痛みを抑えるため歯髄の除去はしていただきましたが根幹治療を完了せずに仮の詰め物をしていただいています。左下第6番は既に抜歯しており、左下第五番と第七番にブリッジをかけておりました。第七番を抜歯すると奥歯2本を失うことになってしまいます。

質問は:
(a)色々読むと、根幹治療は専門家による慎重な処置が必要、というのはよく分かったのですが、いずれ抜歯することになる歯であれば、それを覚悟で、高額な専門家による根幹治療はせずに、日本の保険範囲内でブリッジをかけなおす、という案は無謀でしょうか。
(b)今第6番がない状態で数ヶ月、あるいは数年放置することにより、歯並びがどんどん悪化するでしょうか。もし急を要するようであれば帰国を早めなければなりません。
(c)もしご存知であれば日本とオーストラリアの歯科技術の優位をお知らせ下さいますか。

以上お答えいただけたら幸甚でございます。

【Answer 151】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

(a)一時的にそういう治しかたをするのは構いませんが、7番の骨がなくなってしまう恐れもあります。その場合インプラントが困難になります。
(b)放置することにより、歯並びの乱れ、かみ合わせの乱れが起こります。
(c)よく分かりませんが、おそらく欧米先進国と同等と思います。

費用面を考慮しなければ、6番、7番のインプラント治療を検討なさってはどうでしょうか

137.セラミック?(8万円くらい)のかぶせものをする予定なのですが、このままの状態で治療を進めて良いものか悩んでいます。

【Question 137】

はじめまして。ご相談させてください。

噛んだときに痛みがあり、冷たいものがしみるので、かかりつけ医に行きました。
右下です。抜歯一歩手前の相当な虫歯とのことで、神経を抜くことになりました。

歯並びが悪く若干、前に倒れた状態で歯が生えていて、
最初の神経を抜いた後にも痛みがあり、再度レントゲンをとり
改めて、神経を抜きました。最初の治療より、神経が長かったそうです。

その後薬を詰めてもらいました。歯茎の内側に違和感あり、舌で押すと多少の痛みがありました。

それを伝えたのですが、歯茎はきれいで問題ない、単に腫れているのでは?とのことで、現在仮歯を入れています(まだ2日くらいです)

ですが、やはり違和感はあり歯茎の内側は違和感があり、下で押すと多少の痛みはあります。
さらに歯を上から押すと痛みはあります。
歯磨きの時にも歯ブラシが当たると多少の痛みがあります。

セラミック?(8万円くらい)のかぶせものをする予定なのですが、このままの
状態で治療を進めて良いものか悩んでいます。
痛みの状況をうまく伝えることができません。

この痛みは自然と消えるのでしょうか。

【Question 137】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

抜髄後の痛みは、避けられない場合があります。
歯科医も、セラミックの歯を入れる予定であることから、根管治療を丁寧に行っているかと想像します。
痛みが取れるまで仮歯で様子を見させてほしいと伝えるといいでしょう。仮歯がしっかり入っていれば半年は様子をみてもいいです。
おそらく時間の経過とともに楽になるはずですが、もし痛みが取れない場合は、他の先生にセカンドオピニオンを求めたらどうでしょうか?

132.外科処置は後戻りのできない

【Question 132】

去年根幹治療を致しましたが、歯の根の部分に膿が再発して近くの歯医者に行きました。歯医者さんは歯ぐきを切って膿を出して歯の根を切断するといいました。根の治療のお薬を入れた管をまた再治療しなおすことを願っていたのですが歯医者さんはこれしか手段は無いと言い張って歯の根を撮る手術を受けました。とても残念に思っています。そこで質問なのですがこの歯医者さんの判断は正しかったのでしょうか?歯の薬を詰めた所が原因でなったのではないのでしょうか?もしそれが原因だったらまた膿む可能性はあるのでしょうか?
とても心配です。この歯医者さんは薬を詰め直すのはもう不可能だと言っていました。もあしまた膿めば今度は抜歯しかないといいましたがそれは本当でしょうか?
また今日できあがったジルコニアのクラウンを装着したのですがとてもきつく感じます。この歯医者さんはこれでいいといいました。本当に大丈夫なのでしょうか?近日海外に出張に行くのでとても不安です。
よろしければお返事どうぞお聞かせ下さいませ。お返事心よりお待ちしております。

【Answer 132】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

正しく、精密な根管治療をした上で治らない場合に歯根端切除術を行います。
手術の際は、顕微鏡で見ながら切断面をセメントで埋めます。

もし担当医の先生が正しいステップを踏んで、外科治療に至ったとしたら、判断は正しかったと言えます。
歯根端切除術で予後が悪い場合は、もう一度歯根端切除術をするか、あるいは抜歯となります。
ご心配なさっているように、歯の薬を詰めた所が原因だとすると、外科処置だけ行っても予後が悪い場合があります。

ジルコニアクラウンのコンタクトがきついのは慣れましたか?時間が経つと慣れる場合も多いのですが。

多くの外科処置は後戻りのできない処置です。切る前にセカンドオピニオンを求めたほうが良かったでしょう。

115.レントゲンは濃淡があるので

奥歯の根管治療を行い、薬を詰めて土台のある状態で6カ月経過しています。経過は良好で3か月前のレントゲンと比較しても根元の黒い部分は薄れ、骨も再生してきている状態です。金属アレルギーがあるため、最終的にはセラミックのクラウン(保険対象外)をかぶせます。未だ、完全に治癒された状態ではないですが、現時点でクラウンをかぶせてもいいとも言われております。根元の炎症の影がないことを確認してからとも思いますが、このまま仮歯でいるのとどちらかよいのか迷っています。ご助言いただけたら幸いです。

【Answer 115】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。

経過が良好ということでひとまず安心ですね。
細かいことを言えば、レントゲンは濃淡があるので根元の黒い部分は薄れているのか、あるいは全体が薄いレントゲン像なのか比べる必要があります。

どこまで経過を見るかは非常に難しい課題です。レントゲンで影がなくなるまでは最低6ヶ月といわれています。
http://www.konkanchiryou.com/page/02chiyu.htm

医師が「大丈夫」と思っても、その後に再発することはやはりあり得ます。

セラミックを被せて、その後症状が再発した場合に、やり直しの費用が補償されていれば、進めてもリスクは少ないですよね。
あるいは仮歯でもう少し長く様子をみるかどちらかです。

105.歯医者によっても意見が違う様ですので、迷ってしまいます。

【Question105】

他の歯の治療で行った歯医者に、レントゲン写真の結果、別の歯(奥歯)の根っこに黒い部分があるので、根幹治療が必要と言われ、行いました。その歯の2本の根っこの内、一本を一時間の治療で終わり、次回はもう一本の根っこの根幹治療を行い、被せましょう(クラウン)という話で、一本の治療が終わった段階で、別の歯医者にいきました。(始めの歯医者は自由診療を進める為) 別の歯医者は全て保険治療しますという事でしたが、根幹治療を始めると、必ずその後痛く、憂鬱になってしまい、あとこれを5回くらいすると言われ、気が重い毎日です。初めの所では一時間の治療で、痛みも無く、治療後の痛みも無く、レントゲンを見ると黒い部分も無くなって入る様ですが、さて一回の治療ですぐ被せて良い物かと不安になり変えました。今の歯医者さんで治療していこうとは思いますが、毎回こんな事と、手探りの作業でいいのか等、心配です。又その後の被せ物を保険治療(銀)でやるべきか、セラミックの方が良いのか、歯医者によっても意見が違う様ですので、迷ってしまいます。よろしくお願いいたします。

【Answer 105】

根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。
日本では自由診療と保険診療が選択できるので、患者様の側としては選択に迷うこともあるかもしれません。
http://konkanchiryou.com/page/03hoken.htm

こちらを参考になさってください。
家を建てる場合も見た目が良くても、基礎工事が良くないと、駄目になってしまうのと同じように、根管治療も正確な治療を行わないと、セラミックを被せても壊して再治療しなくてはならなくなります(可能性が高まるといった方が正確です)。
銀歯にたいして、セラミックは審美治療です。日本の保険診療で用いる金銀パラジウムは海外ではほとんど使われません。審美的でないし、金属アレルギーの心配もあるからです。
銀歯は「欠けないの」が最大のメリットです。
誰でも良い治療を受けたいと思う気持ちは同じです。支払う対価に対する考え方は人それぞれです。