根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

234.治療するかどうかは意見の別れるところです。

上前歯5本のブリッジのうち1本に虫歯の疑い、また25年経過のため歯茎の間に隙間ができたりと見た目も悪くなっている為、つくり直すことにしました。
やはり1本は虫歯でしたが、少し削っただけで治療は終わりでした。

自費の歯を入れるので少しでも長持ちさせたい私としては、深い根の部分に菌が入ってトラブルを起こしていないか不安で、根管治療をやり直す必用はないか聞いてみたところ、
『レントゲンで見る限りきれいに薬も入っているし問題なさそう。根の治療は時間もかかるうえに逆に問題を起こす可能性もある。治療する、しない、どちらがいいとは言えないので次回までに決めて下さい』とのことでした。
25年経過した薬や詰め物は劣化していないのか?更に今後10年20年ともつものなのでしょうか?
現在は問題なくても、今後のために根管治療をやり直しておいた方がよいのか悩んでいます。
歯科医師が根管治療に積極的でない理由は理解しましたが、こちらとしても大金かける大事な歯のことですので、必要であればお願いして治療したいと思っています。
アドバイスをいただければ幸いです、よろしくお願いいたします。

【Answer 234】

根管治療.com の新藤健太郎です。早速ですが本題に入ります。

 レントゲンの精査が必要です。感染の傾向がないか、根管充填が良い状態かを見定める必要があります。
それから歯根と土台が緊密に接着されているかをチェックします。マイクロリーケージを起こさないかどうかも重要です。

当院なら自費補綴物を入れる場合は根管治療をやり直す事が多いです。特に、知らない歯科医師が行った根管治療は当てにならないので。

治療するかどうかは意見の別れるところです。25年経過で安定しているとの見方もありますし、25年の間に少しずつ汚染されている場合もあります。
根管治療に自信のある先生はやり直す傾向が強いと思います。

105.歯医者によっても意見が違う様ですので、迷ってしまいます。

【Question105】

他の歯の治療で行った歯医者に、レントゲン写真の結果、別の歯(奥歯)の根っこに黒い部分があるので、根幹治療が必要と言われ、行いました。その歯の2本の根っこの内、一本を一時間の治療で終わり、次回はもう一本の根っこの根幹治療を行い、被せましょう(クラウン)という話で、一本の治療が終わった段階で、別の歯医者にいきました。(始めの歯医者は自由診療を進める為) 別の歯医者は全て保険治療しますという事でしたが、根幹治療を始めると、必ずその後痛く、憂鬱になってしまい、あとこれを5回くらいすると言われ、気が重い毎日です。初めの所では一時間の治療で、痛みも無く、治療後の痛みも無く、レントゲンを見ると黒い部分も無くなって入る様ですが、さて一回の治療ですぐ被せて良い物かと不安になり変えました。今の歯医者さんで治療していこうとは思いますが、毎回こんな事と、手探りの作業でいいのか等、心配です。又その後の被せ物を保険治療(銀)でやるべきか、セラミックの方が良いのか、歯医者によっても意見が違う様ですので、迷ってしまいます。よろしくお願いいたします。

【Answer 105】

根管治療.com の新藤健太郎です。
早速ですが本題に入ります。
日本では自由診療と保険診療が選択できるので、患者様の側としては選択に迷うこともあるかもしれません。
http://konkanchiryou.com/page/03hoken.htm

こちらを参考になさってください。
家を建てる場合も見た目が良くても、基礎工事が良くないと、駄目になってしまうのと同じように、根管治療も正確な治療を行わないと、セラミックを被せても壊して再治療しなくてはならなくなります(可能性が高まるといった方が正確です)。
銀歯にたいして、セラミックは審美治療です。日本の保険診療で用いる金銀パラジウムは海外ではほとんど使われません。審美的でないし、金属アレルギーの心配もあるからです。
銀歯は「欠けないの」が最大のメリットです。
誰でも良い治療を受けたいと思う気持ちは同じです。支払う対価に対する考え方は人それぞれです。