根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

206.治療に踏み切れません

【Question206】

はじめまして。
現在、アメリカ在住です。最近、はじめてアメリカで定期健診に行った時に、虫歯等はなかったのですが、レントゲンで見ると、炎症の疑いがあるので、根管治療専門の歯科医を紹介され、先日見て頂きました。説明を聞いたところ、どうやら根管治療をしないといけないようです。治療しないといけない箇所は、前歯2本のセラミックのかぶせものをしているところで、かぶせものを外すことは、費用がかかるので、3つの選択肢から、外科的治療をすることにしました。 いろいろ自分で調べたところ、根管治療をした結果、抜歯のリスクもあるとのこと。 現在、叩いても、歯茎の上から抑えても、全く痛みはありません。治療しなければ、将来最悪の場合、歯が抜ける可能性もあると言われたものの、実際、今のところなんともないので、治療に踏み切れません。 治療するべきか、しないべきか、アドバイスを頂けると有り難いです。 よろしくお願い致します。

よろしくお願いします。

【Answer 206】

こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。

早速ですが本題に入ります。

私の医院にも海外から帰国された際に治療にいらっしゃる患者様が
いらっしゃいます。
アメリカの傾向としては、「問題のない歯を治療する傾向にある」
と感じます。逆に治療が難しい歯は訴訟のリスクのため治療しません。

私の考えでは現在症状の無い歯を治療する必要はありません。

たとえば、差し歯が取れて、クラウンをやりかえる必要がある、
その際に、不十分な根管治療をやりかえることはありえます。
しかし、クラウンに問題がなく、レントゲン上の炎症の兆候だけで治療するのは
アメリカ流の言い方をすれば、over treatment だと思います。

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