根管治療専門医相談室

根管治療専門医、新藤健太郎がお答えします。

231.歯髄が取り残されている可能性があります

はじめまして。治療に行き詰ってしまって困っております。
宜しくお願いします。
今年はじめに右上7番が歯髄炎となり、抜髄しました。
9月に治療が終わりましたが、いまだに打診痛、時に自発痛があり、困っております。
そもそもこの歯は15年ほど噛むと痛んだり、歯茎がはれたり
出血したりしていましたが、なるべく神経はとらないという歯医者さんの方針でなんとかしのいでおりましたが、とうとう歯髄炎をおこし、抜髄しました。
しかし、抜髄をしても打診痛、時に自発痛もあり抜髄後5ヵ月ほどで根管治療専門ではありませんが、マイクロスコープを使っていただける医院に転院しました。
そこでCTをとっていただき、歯折はありませんでした。
また4本目の根管がみつかり、感染していたため処置していただきました。
先生のお話では「痛みの原因はよくわからないが、4本目の根管が原因かもしれないし、3本ある神経の横に大きな側枝があればそこは処置ができないので痛みがとれないかもしれない。また根っこの一本が曲がっているのでそこは薬で処置するしかない」ということでした。
マイクロスコープを使っていただき、処置していただきましたが、処置の際、毎回痛む箇所がありました。
そして、結局痛みは残りましたが、とりあえず様子を見るということで充填し、クラウンをつけていただきました。
しかし、3ヵ月ほどたった現在、痛みが以前としてあり、大学病医や専門医への転院も視野に入れて今後どうしたらいいか途方にくれております。
歯の痛む場所は7番全体ではなくピンポイントで、頬側の6番寄りの部分です。
また嘔吐反射が強いため、笑気麻酔をするほどではありませんが、治療は大変苦しいです。
長引く歯の不具合に少々疲れてしまっています。
どうかご教示ください。

【Answer 231】

根管治療.com の新藤健太郎です。早速ですが本題に入ります。

7番の近心頬側がピンポイントで痛むとのことで、歯髄が取り残されている
可能性があります【残髄】。「根っこの一本が曲がっているのでそこは薬で処置するしかない」とのことなので
疑いは強まります。
曲がっている根管は上手な先生だと処置できるかもしれません。
これはマイクロスコープの問題ではなく、担当医の技術に依存する処置です。

現状がしっかり根管治療されているならば、痛みが落ち着くまで1年くらい様子を見る場合もありますので
専門の先生の診察を受けたほうがいいでしょう

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