176.審美目的で約半年前、抜髄処置をしました。
【Question 176】
審美目的で約半年前、抜髄処置をしました。
現在は、出来上がったクラウンを仮付けしている状態です。
1週間程度様子を見て、不具合・違和感がなければ次回本付け、というところで、抜髄した左前歯を触るとジーンと響くような感じがすることに気が付きました。
正面から爪の先でトントン叩くと、他の歯にした時とは違う響きがあります。ズキンとする痛みではないのですが、触るとビクンとしてしまう感覚があります。(歯茎の腫れもなく、触らなければ何の痛みもありません。)
打診痛と思われます。
それを、担当医に伝えたところ、3日間分の抗生物質の飲み薬を処方され、「一旦飲み薬で様子を見て、痛みが治まらないようであれば、根の治療のやり直し。」とのこと。
薬を飲み終わりましたが、この左前歯の違和感は変わりませんでした。
抜髄後、半年経っての打診痛は、感染根管によるものでしょうか?それともまだ抜髄後の「よくある痛み」でしょうか?どちらの痛みかを判断するのにどのくらいの期間をおいて判断されるのでしょうか?
また、このような症状においては、担当医の言うように、すぐ治療を始めた方が良いのでしょうか?
腫れ等もないのでこのまま様子を見た場合、骨が溶けてしまうというリスクが出てしまうのでしょうか?
やり直し治療による歯根破折の不安があり、治療に踏み出せずにいます。。。
【Answer 176】
こんにちは、根管治療.com の新藤健太郎です。
補綴をする理由で抜髄することを、便宜抜髄といいます。
便宜抜髄で、難治性の痛みが出たり、感染根管になってしまうのは、とても残念な状況だと思います。
最終補綴まで進んでいることもあり、強い痛みがなければもう少し待ちたいと思いますが、
セカンドオピニオンを求め、他院でレントゲン撮影や、根管治療の質を評価してもらったほうがいいでしょう。
打診痛に関しては、治療後半年を経過していることから、感染根管になっている状況も疑われます。
再治療となれば、歯は更に薄くなります。土台を取る際のリスクも考えると、再治療の前に他の先生の見てもらうべきだと思います。